第1章 「穢れた英雄」
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「例えその身がこの世から無くとも、語り継がれる者ーーですかね?」 彼女は彼女なりの英雄を目指していたのかもしれない。 「お前なら、語り継がれるさ」 俺は分かっていたつもりで彼女の言葉を解釈していたけど、本質的な所は何も掴んでいなかったんだ。 掴まさなかったというのが正しいかも知れない。 その細い両肩で背負っていた、彼女の秘密をーー。
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