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「友達がいいって言ったらいいよね?」廣田さんは念を押すように微笑んだ。
確かに、ぐうの音も出ない。先手必勝とはこのことだろうか。
結局、流されるように、定禅寺通り沿いに並ぶアジアンダイニングに入った。とりあえず、今日は呑み過ぎないことを心に誓いながら。
お酒を呑んだ私程、信用できないものはないのだ。
廣田さんの友達は、但野木(タンノギ)さんという名前の人だった。
「そう。俺、店長なんだわ。こう見えても」と但野木さんが言う。
「全然、見えるよ」とお世辞もなく思ったことを言った。
彼はいわゆるショップ店員らしい。確かにお洒落だもんね。話も上手いし、かっこいいもんな。納得。
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