最期の時間

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アパートの前に車を停めた。いるのだろうか、バクバク心臓が高鳴る。彼の部屋へと向かった。だけど、おかしなことに気付いただけだった。 ナオの車は、いつもの定位置に止まっている。 ナオの家のインターホンを鳴らしても、彼はいない。 代わりに、不在ですとアピールするかのように、ドアの郵便受けには放り込まれたチラシが何枚か束ねられている。 「おかしいな」 何日いないんだろう。 実は、もう、彼女が出来たりしていて、出かけたりしてるのかな。それとも、旅行にでも行ってるのかな。
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