最期の時間

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「ナオ、ごめんね」 「んっ?」 「ごめんね。私」 「うん」 「私、ナオが好きだよ」 彼の口元がふっと緩んだ。 「うん。ありがと」 「ただ一緒に居たいです」 彼の手を握ったまま、その場にまたしゃがみ込んでしまった。 「うん。嬉しい」 身体を軽く起こして、私の髪にそっと彼は触れて、手ぐしでとかした。
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