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桐乃はずっと寄りかかったまま、家に着くまで起きなかった。
「今日はありがとね!」
「全然いいよ!また遊びに行こうね!」
「うん!じゃあまたね!」
「京介もじゃあな!」
「おう!」
あやせと加奈子が帰って行った。
「はぁ…」
「なんだよ、ため息なんかついて」
「いや…」
二人が帰って寂しくなったのか?
こいつ、案外寂しがり屋だからな。
「なんで兄妹なんだろ…」
「はぁ?なんだよそれ?」
「……何でもない」
どこか切なそうな雰囲気の桐乃。
俺はそれがすごく気になった。
結局、桐乃の意味深な発言は、夏休み中には理解できなかった。
夏休みが終わり、まためんどくさい日々が始まるのだった。
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