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時が止まった。追いかけてくる原田さんも、俺も。まるでゲームのポーズ状態のようだった。
『緊急ミッション発令。追っ手を振り切り、自分の部屋まで辿り着け』
ワケわかんねぇ……
『このステージでは同じ場所にじっといると、奈落にまっさかさまだ』
頭の中に響く声は誰かわからない。ましてや意味もわからない。この状況には疑問しかわかなかった。
『疑問は承知だ。ただ、生きたければ努力して下さい。追っ手に追いつかれても、奈落に落ちても、ジエンド』
俺の頭の中は完全に読まれていた。
『記念すべきファーストミッション。難易度は序の序の口。君がただのゴミクズではない事を切に願っているよ』
ミッションもわけわからんし、なんかボロクソ言われた気がする。
そうか……これは夢か。酒飲みすぎで俺寝てんだわ。間違いないし。
『相も変わらずの現実逃避。逃げるの得意ならば、このミッションも余裕かな。そろそろ時間だ……ミッション開始』
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