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扉の向こうには明るい未来が待っている、わけもなかった。
まだ……終わりじゃないのね。目の前に広がるのは階段だった。
『必死な姿に、生への執着がはっきり現れてますね。人の底辺の割に、しぶとい事です』
まただ。この声は言い方は変えているものの、明らかに俺をボロクソに言ってる。
『さて、この階段を登れば、ミッション完遂も間近』
俺の家は4階の一番奥。今ほど1階のすぐそこの部屋でありたいと思った事はない。しかし、俺の部屋の位置が変わる事はない。
駆け上がって、さっさと終わりにしてやる。
俺は、階段を一個飛ばしで進み始めた。
『ちなみに、階段はいい感じに崩れていきます。また、あなたの生への執着に応え、階段10階分の特別仕様でミッション再開です』
はい?
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