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ここ埼玉県にある私立鶴堂(かくどう)学院、通称鶴学は甲子園で何度も優勝するほどの名門校だった。
しかし、その栄光は1つの事件によって消え去ったのだ。
鶴学が甲子園の常連になり全国に名の知れた高校になっていったある日、選手の宿舎から阪神甲子園球場に移動するバスでの出来事。
1人の選手が叫ぶ。
『おい、あいつら拳銃持ってるぞ』
拳銃を持った男達がバスに近づいてくる。
『こっちに来るぞ』
バスは赤信号で動けない。
すると男達はバスのドアめがけ発砲し車内に乗り込んできた、バスジャックだ。
車内が慌ただしくなる。
『なにやってんだよ』『来るな』
1人の男が運転手を縛り上げ自らハンドルを握った。
車内には犯人グループ3名、運転手、監督、マネージャー2名、選手20名の総勢27名が乗っていた。
男達は拳銃を持ち、常に監視している。
24名の人質、この事態に警察も動きだした。
…がしかし、事件は早々に幕が降りたのだった。
バスジャックした男達はそのまま逃走し、バスもろともガソリンスタンドに突っ込み全焼。
死者、27名という最悪の結末をむかえることになったのだ。
今でも犯人グループの犯行の動機は闇に葬られたまま…
この事件を機に鶴堂学院は野球部を廃部とし、今に至っている…
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