そこにキス。

春、木漏れ日

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冷蔵庫に食べるものがなにもない、と広重が言うから、近くのコンビニまで買い物に行くことにした。

彼、広重は会社の後輩であり、私の彼氏だ。

彼と付き合ったのは、今年の春先。

近所の公園には桜が咲いていたというのに、今は、緑の葉が風でザワザワと音と立てて揺れる季節。

６月になったら、雨が打ち付ける音に変わるのだろうと、季節の移り変わって本当に早いなと思いながら手を繋いで歩いていた。

その手の持ち主、広重の顔を見ると、ニヤニヤとした笑いを浮かべていた。