誘われない花見

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「あっ。そうだ。報告し忘れてたんだけど。俺、結婚するんだ」 「えっ?結婚?本当ですか?」 「疑うなよ」 「だって、結婚って似合わなすぎて。勿論あの彼女とですよね?」 「当たり前だろ。この弁当もちゃんと作って貰いました」 「すみません。だって田原さん、ダラダラ同棲して婚期を逃してるのかと思ってましたから。そのうち彼女に愛想つかされるんじゃないかって心配してました」 「余計なお世話だ。遠山」 そう言って、デスクに広げたお弁当。 そんなに凝ってもいないように見えたけど、嬉しそうに笑うから、泣きたくなった。 バッカじゃないの。 結婚するなら、一年前に。 私が好きだと気付く前にしてほしかったのに。
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