1章~光の神子~

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レグルス軍練兵場…… ここは、その名の通り普段からレグルス軍の兵士がその身を鍛え上げる場所だ。 だが、今日は休日の為、人は殆どいなかったが、練兵場の中央付近に竹刀を振っている見覚えのある和服姿の女の後ろ姿があった。 「おうカナ。休日も鍛錬とは精が出るな」 「こんにちはガイウス。貴方も鍛錬に来たのですか?」 和服姿の顔立ちの整った女、カナは俺の方を向くと、小さくお辞儀をした。 一応、カナは俺の同僚で、共に新人兵士の教育をしている。 彼女は東方の里出身で、そっちの方では名前は奏奈と書くらしい。 「あぁ。俺もやっとかなきゃいけないからな……」 「そうなのですか……私はこれが毎日の日課なので……」 カナは静かにそう言うと再び竹刀を振り始めた。 「日課って……よくやるな……まぁ、屋敷で色々とさせられてる俺が言えた義理でもないけどな……」 俺はカナに聞こえるように言ったつもりだったが、答えは返ってこなく、カナはただ竹刀を振っていた。その時、 「ガイウス……」 「な、なんだ?カナ」 「久し振りに手合わせしませんか?」 カナが竹刀を振るのをやめ、練兵場の端に竹刀を置いてくると、地面に置いてあった刀を手に取り、こっちへと向き直る。 「あぁいいぞ。俺も久々に力試しがしたかったんだ……遠慮はいらない。本気で来い!」 俺も腰の鞘から剣を抜くと、カナの方を向いて剣を構えた。
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