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竜尊は「んー」と顎に手を添えて考える素振りを見せる。
その間にも魁童の力の暴走は治まらず、辺りのものを切り刻んでいるが、竜尊はそれを難なく、ひょいひょいと避ける。
竜尊につられてか、祢々斬も先程まで直に術を受けていたのが嘘のように無駄なく避け始めた。
竜尊
「…俺的には単なる若気の至り的な暴走だと思ったんだが…」
ちょっと違うかな?と竜尊は言葉を出した。
その言葉に祢々斬はぎょっとする。
事実、祢々斬自身も若さゆえの暴走だと思っていた。
だけど、それをあっさりと竜尊は否定した。
自身よりも知識と経験が深い竜尊がそう言うのだ。
疑う理由は、まずない。
祢々斬
「じゃあ理由はなんなんだ?」
そして問題は振り出しに戻る。
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