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いら、としたがここで一方的に怒って怒鳴っても二人の思うツボだ。 竜尊はぐっ、と沸き上がるその気持ちをぐっと抑えて、一度大きく息を吐いた。 そして自身を落ち着かせるために深呼吸をする。 竜尊 「……ここはな、石榴の祠だ」 玖々廼馳 「はい、知ってますよ?」 竜尊 「つまり俺の聖域なわけだな?」 夢 「うん、そうだね」 竜尊 「……じゃあ俺がここに居ても不思議はないわけだ」 夢・玖々廼馳 『あ』 きょとんとした顔で二人はそう声をもらした。 そっかそっか、と互いに頷いている玖々廼馳と夢だが、竜尊は知っている。 ――わざと、だな。 そう、わざとだ。 なんて白々しいんだろう、と竜尊は呆れて頭を掻いた。
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