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「では御注文を確認させていただきます。Aランチの三番がおひとつ、以上でよろしいですか?」
いつものように決められた言葉を、客に繰り返し確認する。
バイト先は学校から一分もかからない場所にある。
しかし家からは一時間もかかるわけで、正直辞めようと考え中。
キッチンで理不尽な理由で店長の怒声を浴び、苛立ちを隠しながら営業スマイルを客に振り撒く。
愛想笑いは御得意だ。
たとえ泣きそうな時でも、イライラしている時でも、客がムカつく態度をとってきても、常にホールでは笑顔でいた。
『ピンポーン』
ベルが鳴る。客の呼び出しの合図だ。
「はい御伺いいたしまーす」
点滅する『19』という文字を確認し、私はハンディを手にとり19番卓に向かった。
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