春の日に、君に逢いにゆく。

4/10
前へ
/10ページ
次へ
それから時は流れ、黒々としていた男の髪は、初雪のように白くなりました。 力強かった瞳も、今は髪のそれと同じになった眉の下で大人しくしています。 男は電車の中で一人、窓の外の過ぎ行く景色を眺めていました。 その景色の中に、長い歳月を感じました。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加