始まりは死から。

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朱煉寺 朱音(シュウレンジ アカネ)。 オレの数少ない女の友達である。 オレは靴を履き変えると、そこに生徒会室からやってきた朱音がいた。 「もう、アキちゃんは遅刻が多いよ。単位も危ないじゃない」 「そうは言われてもな。なんなら起こしにきてくれよ」 「なんでよ。私には家の仕事があります。それにお世話は兄だけで十分ですよ」 だよな。 彼女の家は寺院である。彼女は朝に巫女として毎日頑張っている。それにダメな兄の面倒に朝ご飯に昼のための弁当と毎日大忙しである。 「オレもお前みたいな妹が欲しいよ」 「円香ちゃんがいるでしょう? それに、アキちゃんモテるんだから彼女を作ったら?」 オレはため息をついた。
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