終わりは突然に

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夕日の沈みかけの今、一組の男女が並んで歩いている。 宮田 誠一、17歳。 彼は今、幼なじみの霧島 優里と帰っていた。 この二人は、小さな頃からの付き合い。そして、小さな頃からお互いのことが好きという、うらや、ではなくなんともステキな青春を送っている。 「いやはや、今日も疲れましたね」 「あんたはいつも寝てるだけでしょ」 「いやー、机で眠るのは肩が凝るんだよ」 「じゃあ寝なきゃいいじゃない」 「えっ?俺が学校に行く意味は?」 「おい」 毎日同じような会話が繰り返されるが、二人共それを毎日楽しんでいる。 そんな時間の中、優里が少し後ろめたいような心持ちで誠一の問いかけた。 「ねぇ」 「ん?」 「誠一って、好きな人いるの?」 「へ?」
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