戦火の少女

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  それは突然だった。 不意に側面から銃撃が敵どもを一掃した。 側面攻撃と云えばあいつらの十八番(オハコ)だ。 敵兵を倒した三人の兵に見覚えがあった。 「スリーピング・ホロー……いや、カイト(海斗)じゃないかお出迎えか?」 「あぁ、そうだよ」 「あき私を忘れてない?」 スリーピング・ホローとは海斗の隊中での呼び名でもう一人がシホこの二人は長い間戦ってきた『戦友』。開戦してすぐからだからもう三年近い付き合いだ 瓦礫と倒した敵兵を避けながら通りの左手から私のいる右側の建物に近づいてきた。 迂闊(ウカツ)だった。会えた喜びで気付いていなかった 「待て迂闊に…」 その三人は私のその声は聞こえていなかったらしい 遠くから狙う敵の存在に… 三人の援軍は確認を怠っていた。こんなどこにでもありそうな小さな二車線ほどの道幅を渡り始めたその時だった。 素早くアサルトライフルを構えたままこちらへと走り寄る三人…だが、次の瞬間悲劇は起こった。突然海斗が足を撃ち抜かれて倒された もちろんそれを見て仲間は来た道を引き返した 次弾が今までシホのいた場所に着弾した。もし引き返していなけれ撃ち抜かれていただろう。 完全に勇み足だった。 戦場で確認を怠るそれは『死』に直結する事だ。 しかも相手はかなりの手練れのスナイパーのハズだ。私のいる位置と彼らを挟んだ反対側からつまりは友軍を盾にして仲間の背中から狙撃してきていた。 「クソ、10時の方角か……厄介だな! 」 しかも私がこの位置に居ることを知って仲間をこの場所へと誘い出したのだ 恐らく何日も何週間も「獲物」がかかるのを待っていた (弾道からするとおそらくは10時のあの13階建てのビルだろうが…) (正確な位置を特定しないとな…)  
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