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歩き続けてなんとか町にたどり着いた。
しかし、空腹と疲労と傷の痛みで体力は限界だ。
商店街をさまよったが、すれ違う人たちは私を一瞥すると怪訝そうな顔をして通り過ぎていった。
・・・・・・・・
いつの間にか私は道ばたに倒れていた。
立ち上がろうにも体が言うことをきかない。
倒れている私を見ても、通行人は素知らぬ素振りをするだけだった。
寒さが追い打ちをかけてきた。
しだいに意識が薄れていく。
『ここで死ぬのかな?』
そんな事を考え始めたとき、私を見つめる視線があることに気がついた。
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