20歳の私

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私はあの時から 全てが止まっているから。 今の私はただの抜け殻。 もう一度あの人に 会えたらーーー‥‥ 亮ちゃん。 高校に入ってすぐ亮ちゃんは死んだ。 突然の亮ちゃんの母親からの電話だった 『由紀ちゃん』 今にも消えてしまいそうな小さな震えた声。 『あ、亮ちゃんのお母さん。どうかしたんですか‥?』 『亮がね‥‥今朝‥ 亡くなったの』 私は一瞬意味が分からなかった 亡くなった? 『何言ってるんですか! そういう冗談やめてくださいよ~』 『冗談なんかじゃないわ‥』 亮ちゃんのお母さんは今にも消えてしまいそうな声を 振り絞って出して言った 『嘘でしょ』
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