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「じゃあ名前を呼ばれたら教壇に上がって行っていいからな。
上がったら用意してもらった話をしてもらう」
20代くらいの先生と思われる若い男性が2人の前で屈みながら何か色々と説明をしている。
「今回は成績優秀者が2人いたから順番にしてもらうが、
名前を見たところ2人は兄弟なのか?」
男先生は2人の名前と顔を交互に見ながら聞いてきた。
「はい、
僕が弟の和也でこちらが兄の夜光兄さんです」
「……………」
和也と言う少年は笑顔で明るく先生に自己紹介をするが、
夜光は聞いてないといった具合にどこか遠くを見つめている。
「自己紹介をありがとう。
俺は一応お前達の担任になる真川 太一だ。
これからよろしくな」
入学式中なので小さく手を差し延べて握手を求める。
「こちらこそこれからよろしくお願いします」
和也は太一先生と握手をし、
次に太一は夜光と握手をしようとするが、
「……………」
「どうした?
握手だよ握手」
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