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食後に皆で歯を磨く。
30秒足らずで片付けて遊びにいくサッカー男児もいれば、口の中の歯みがき粉がジャボジャボになるまで磨く児童もいる。
どうやらふーちゃんは後者らしい。
最後の一人になってもジャコジャコ手を動かしている。
一人で洗面台にいて寂しくないのか?
心配になって声をかけた。
「そろそろ昼休み終わるよ?」
歯を磨く手を止めず「ん」と答えたふーちゃん。
よく見ると口の端から歯みがき粉の雫が垂れている。
うわ、えr
なんて考えずにハンカチで拭った。
驚いたのか口をモゴモゴさせて「ありがとう」 と感謝してるようなニュアンス。
「大したことない。」
と返すとふーちゃんがゴポッゴポッとむせた。
我慢しきれなかったのか口に含んだ歯みがき粉が服にかかる。
少し涙ぐむふーちゃんに「大丈夫?」とあくまで真摯な対応。
我ながら完璧だと自分の態度を誉めてあげたい。
ちょうど昼休みも終わる頃だったので、先生が通りかかる。
「あ、すみませ「キャー!」
?
何だ、どうした。
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