ロリコンは保護欲あってこそ

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「にぃ…にぃぃ…。」 オマケにスリスリと芋虫のように体を擦り付けてくる。 何これ、犬のマーキングってやつ? 「んっ、んっ…。はぁっ…」 夢中で漏らすその声。 無表情だからこそ時折見せる表情の微妙な変化。 荒くなる息遣い。 今日は朝から理性というリミッターが、素晴らしい程仕事をしてくれる。 …残業入りまーす! しばらくして、疲れてしまったのか寝てしまったようだ。 すやすやと寝息を立てるその顔は幸せそうに見えた気がした。 目尻の涙をぬぐって、優しく背に手を回して優しくトントンしてやる。 こんな1日あってもいいなと思った。 夕日だろうか、傾く陽が保健室をオレンジに染めた。 綺麗に沈んでいるんだろうなと思った。 シャッと開くカーテンの先、校長と思われる人物を視界に入った。 あぁ、俺の意識か。 綺麗さっぱり沈むのは。 悔いのない1日だったよ。
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