19人が本棚に入れています
本棚に追加
…20分前…
―学校に着いた。
が、問題は今居る場所だ。
目の前に座るのは、恐らく学校長だろう。
正装がそう語っている。
あだ名はターミネーターだろうな…きっと。
そのターミネー…校長と思われる人物の目を見る限り、今にも俺を押し潰さんばかり。
目から出るであろうレーザーで焼ききられそうだ。
なにぶん、そんな校長室独特の重苦しい空気が苦手な俺は、それを押し退けたい一心で、謝罪の言葉を選ぶ。
するとターミn…校長の一言が、俺を更なるパニックに陥(おとしい)れた。
「どうすれば小学生に好感を持たれるのだろうか?」
「へぅ?」
ザラザラした声で大真面目に語るその姿と。
予想の右斜め上を行く変化球に、不意を突かれた。
「あ、う、何故…そこ?」
思わず突っ込みを入れたのは間違いではないと知る。
「下校時間に校門前で“さよなら”と声を掛けたら、高学年は不審者と間違われ、中学年はキャーキャー逃げてった。
低学年は泣き叫んで走ってったと思えば、お巡りさん呼んできてて職務質問されたのだ。」
そりゃあ…なぁ…
見かけが怖すぎる。
見比べると…
俺:歳17。
上半身→地味な私服。
下半身→ダボダボのジーパン。
外見→好青年寄りの姿。
(良くも悪くも普通の顔立ち)性格→ロリコn…紳士(キリッ。
校長:歳37。
上半身→黒の礼服らしき仕事着。ボディーガードみたいな格好。
下半身→黒の礼服らしき仕g(以下略)
外見→黒のグラサンが恐怖感を煽り、ゴツゴツした顔はヤクザそのもの。
ムキムキの筋肉質を語るのは、首から浮き出る血管が何よりの証拠だろう。
性格→外見とは180度異なる。
生徒と仲良くしたいのは本気で思っているみたいだ。
…さて、どこから突っ込もうか。
最初のコメントを投稿しよう!