始まりの月

2/11
前へ
/11ページ
次へ
今、俺が倒さなければいけない敵は目の前にいる。 この勝負だけは絶対に勝たなくては。 緊張で喉が乾いてくっつき、息ができなくなる…… 敵が勢いよく斬りかかってくる。 だが俺はひるまない。 大丈夫だ、俺なら勝てる。 敵の剣が、俺の左脇腹を切りにかかる。 俺はそれを自分の剣で弾き返し、一気に攻める! 狙うは…… 頭! 「面っっ!」 パァァンという心地よい音が体育館に響き渡り、それと同時に嵐のような歓声と拍手が鳴る。 「一本! 勝者、星門学園 風間晃一!」   審判が勝敗を告げると、俺と相手は互いに一礼をし会場を出ていく。   俺達が出て行っても、拍手は鳴り止まなかった……
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加