幕間 その2~たくらみ~

2/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「…君か」 少女は瞳を蒼空に向けたまま答えた。 「今回はどうだ?上手くいきそうか?」 「私が失敗するとでも?」 少年の問いに少女が余裕ありげに答えると、 少年は「そりゃそうだ」と小さく笑った。 「現に…セカイの殆どが混沌としている。 私の夢の中に迷い込んでね。 もう少しで墜ちるんじゃないかな」 「相変わらずエゲツねぇな」 苦笑混じりの少年。 「…セカイの混沌と絶望が私の望み。 希望など必要ない」 少女は何かを訴えるかのように大声で宣言する。 それを見た少年は満足気に笑うと、その場から消え去った。 高らかに宣言し終えた少女が一言。 「やっぱり君は最高だよ!私のヨグ=ソトース」 その場から消えた少年の名を叫びながら、少女は屋上をあとにした。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!