100年後にまた逢いましょう

9/9
前へ
/9ページ
次へ
目が覚めると、台所から味噌の香りがしてきた。 「あら、おはよう。卵焼き食べたい?」 「食べたいな」 わかったわと返事をすると、彼女はまた台所に戻っていった。 「今日、夢を見たんだ。」 「あら、どんな夢?」 「長い夢なんだ。朝食を食べながらゆっくり話すよ」 長く、そして鮮明な夢だった。 温もりや重さまでもが僕の手に残っている。 「そうだ、今日は花見に行こうか。」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加