100年後にまた逢いましょう

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僕は彼女を抱きしめた。 その体は未だ温もりを失っておらず、今にも起き出しそうな錯覚に陥る。 僕はその体を抱き抱え、シャベルを持ち、待ち合わせ場所の裏山に向かった。 向かう道中、その体は次第に温もりを失い、着いた頃には酷く冷え固まっていた。 一度地面に彼女をゆっくりと下ろし、埋める為の穴を掘る作業に移る。 静かな空間に、サクッサクッと土を掘る音だけが響き渡った。
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