100年後にまた逢いましょう

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30分程掘り進めると、やっと人一人分埋められる深さまでたどり着いた。 そこに彼女をゆっくりと下ろし、上から土を被せる。 どんどん彼女の姿が見えなくなっていく。 そしてとうとう見えなくなった。 僕は彼女を埋めた近くに胡座をかいて座り込んだ。 日が昇り、そして沈んでいく。 こうして100年もの間彼女を待ち続けるのだろう。 耐え難い時間かもしれないが、僕にはそれが心地よいようだ。
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