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改めてクラス表を見上げる。
(ほんとだ、C組だあたし。)
不意に名簿の上のほうに目をやってしまった。
でも、そこには“綾部”の文字はなかった…
私は、いきなり悲しくなってきた。
どうして美咲と綾部は同じクラスなの??
考えても仕方ないことだ、なんて分かってる。
【沙樹、早く教室いこ??】
【え…あ、亜美。】
いつの間にか、亜美が隣にいた。
【そんな顔してたら、立花さんの思うつぼかもよ?
まあ、私は立花さんがどんな人か知らないけどね】
亜美は、そう耳打ちしてふっと笑ってから新しい昇降口へと階段を昇っていった。
もう一度、桜の木を振り返る。
なんだか、この1年 大丈夫な気がしていた。
新しいことが始まる、そんな予感??
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