出逢い~*

7/16

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
  昇降口の階段からは桜が見下ろせる。 くるりと振り返ってみると、ふいに目をひかれた。 吹雪いてる桜の木の下… 【…誰あれ。】 目を凝らしてみる。 桜の木の下に誰かいる。 頭の上に桜の花びらがのっている人… 【…ほら、沙樹早くしてよね】 【陽菜、もう先いこ。沙樹なんかぼーっとしてるから。】 【だね…、もう沙樹なんかしーらない】 そんな会話耳に入らなかった。 (誰かを探してる??) 予感は的中だったらしく、男の子が近付いていった。 【おい、リュウトぉ。早く行くぞ。】 近付いていった男の子に連れられて その子は、いなくなってしまった。 背の高い、男の子だった… リュウトって言ってた… 誰だろ、後輩??だろな。 私は3年生。 上がいるはずないんだから。 まあいっか。 沙樹は、くるりと回って昇降口へ入った。 あの子 桜の花びらに気付いたかな… 沙樹は、ふっと笑った。  
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加