ご対面の朝

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陸斗の家を飛び出した尚は隣にある自分の家に向かってひた走る。 もぉ何よあんなサキュバスにデレデレするなんて!!た、ただボンキュッボン!!なだけじゃない。そんなんで陸ちゃんを誘惑出来ると思ったら大間違いよ。私だって……!! そう言って胸、お腹、お尻の順に自分の体を触る。 自己判定ー!! ちょいボン!!キュッ!!キュッ!! 負けた…… むぅー!!女の子は胸だけじゃないのよ!! ガチャ!! 「ただいまーお母さんお姉ちゃん、陸ちゃんが!!陸ちゃんがね──」 ──所変わって陸斗の家 陸斗は取り敢えずベッドから抜け出し服を着た。サキュバスの二人はまだベッドの中だ。 「尚ちゃんに裸見られちゃった……」 嫌われちゃったかな…… 僕にとっては尚ちゃんは大切な存在、自分の弱い性格のせいでよくいじめられたことがあったけど、必ず尚ちゃんが助けてくれた。でももう高校生。今度は僕が守ってあげる番だ!! 「そんなに落ち込むな。それにどうやらあの子は出て行ったみたいだな。そうだ、自己紹介がまだだったな私はルシル。そこにいるエリスの姉でサキュバスだ。しばらくここに住むことになるだろうから、よろしく頼む」 この金髪の人がお姉さんのルシルさんか。 「じゃぁ次は私ね。私は妹のエリス!!サキュバスだよ。仲良くしてねダーリン」 こっちのピンク髪の元気が良い子が妹のエリスさん。 「僕は間宮陸斗。急な出来事でまだ状況がよく掴めないけど、よろしくねルシルさん、エリスさん」 「あぁよろしく。ただ私達のことは“さん”は要らない。ルシル、エリスでいい。今夜は早速性についてのお勉強をするからな」 いろいろ教えないと精気が吸えないからな。 え、性の勉強!?この二人と一緒に寝るのは危険だ。お母さんの部屋を使ってもらおう。そうでもしなきゃ寝れないよ。出ていってもらえばいいかと言われるかもしれないけど、お父さんには「女の子には優しくしなきゃダメだぞ」と教えられてきた。 だからそんな事は絶対しないと決めてるんだ。
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