日常

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   『名前』        愛する君は  私を「君」と呼んだ    私は君に  名前を教えなかった    名前なんて  何でも良かった      ポチでも  タマでも    樹蕾でも  潤羅でも    ユウでも  ユカでも    名前なんて  勝手に付けてくれたら  よかった…        君は  私の名前を知った    「君」であれば  私は自由だった  君に合わせて  自分を演じられた      本名を得た私は  世界が終わった    弱くて  卑怯で  つまらない  私しか残らない
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