君の目的

12/19
前へ
/232ページ
次へ
足音から女の子だとわかる。 ガチャッ 「す,すみません!! 呼び出したのに遅れてしまって!!」 勢いよく扉を開ける音と慌てた声。 とても可愛らしい感じ。 「いいよ,俺も今来たとこだし」 ………綺麗な声…。 何だかイメージしてた声と かけ離れててびっくりする。 思わず胸に手を当ててしまった。 ん?あれ? アイツ今来たとか言ってたよね? ずっと前から ここにいるじゃんあなた。 まぁどうでもいいけど。 アタシは聞き耳をたてた。 「んで,俺に話って何?」 「え,えと…その…」 女の子は言葉を詰まらせてるみたいだった。 「ん?何?」 何の感情も感じられない急かす声。 あなたこの状況慣れすぎでしょ と、言いたくなってしまいそうだ。 初の告白シーンが 意外にドキドキしないのは 100%アイツのせいだろうね。 ,
/232ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加