神道関連

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・現人神 読み《あらひとがみ》 現人神(あらひとがみ)は、「この世に人間の姿で現れた神」を意味する言葉。 現御神(あきつみかみ)、現神(あきつみかみ)明神(あきつみかみ)とも言う。荒人神とも書く。 「生きている人間でありながら、同時に神である」という語義でも用い、主に第二次世界大戦終結まで天皇を指す語として用いられた。 その成立にあたって王政復古の形式をとった明治新政府は、大日本帝国憲法第3条において「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」と定めるように、神格化(ただし「天皇は絶対神」や「天皇は神様」だと明記した条文では無い)された天皇を国民統合の精神的中核とする国家体制を形成した。 この体制が俗に言う『国家神道』。 第二次世界大戦での敗戦後、天皇のいわゆる「人間宣言」によってその神格性が「架空のもの」として否定されて以降は、公の場で「現人神」と言う呼称を用いられる事は無くなった。 ただし、このような詔書解釈に右翼・保守派・宗教者の一部は疑義を抱き、現在でも天皇を「現人神」として神聖視している者もいる。 また、神道の教義上では現在も天皇は皇祖神と一体化した存在として認識されており、天皇が神社に拝礼することは「参拝」ではなく「親拝」と呼んでいる。 なお、本来現人神とは必ずしも天皇に限られるものではない。 生き神信仰は古くから全国各地にあったと考えられ、例えば、祭祀を通して神霊と一体となった神官が現人神として敬われることもある。
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