原作、開始

5/23
前へ
/284ページ
次へ
束が、ゆっくりとした動作で後ろに振り向いた。束の後ろには、 ?「・・・・・・」 長い黒髪とポニーテールが特徴的な女の子、束の妹『篠ノ之箒』(シノノノ ホウキ)が、束に対して、無言の重圧をかける。 ちなみに、箒と束は双子の姉妹。ここだけは、ISとの設定とは違う。 箒「姉さん、何をしてるんですか?」 箒が束に睨みにも似た目付きで束を見る。束は、そそくさと俺から離れていく。 凛とした性格の箒とおどけた態度を取る束。・・・双子なのに、あんまり似てないな。俺はそんな事を思いながら、二人を見た。束は箒に、必至になって話していた。 箒「・・・裕、いつも、家の姉さんが迷惑をかけてスマン。」 話を終えた箒が、俺に頭を下げて謝ってくる。・・・箒はほんと、生真面目過ぎると言うか、何と言うか。 裕「別に俺は気にしてないよ。束があれなのは、いつもの事なんだし。・・・だから、箒は気にしなくても大丈夫だよ。」 俺は箒に笑い掛けながら、箒の頭を撫でる。・・・女の子の髪って、サラサラして触り心地が良いな。 箒「なっ!?////人の頭を撫でるな!!////」 箒が嫌がるような声を出すが、俺の手を退けようとはしない。むしろ、撫でやすいように頭を動かしている。 箒「・・・全く、私の気も知らないで////」 俺に聞こえないように小声で言っている箒だが、・・・残念ながら、バッチリと今の言葉は俺の耳に入って来ている。 一応言っておこう。箒も俺に惚れているそうだ。 自惚れとかではなく、箒の姉の・・・束からの情報なのだ。多分、本当なのだろう。それならば、これまでにあった箒のおかしな態度(俺の顔を見て、いきなり頬を赤くするなど。)についての答えも頷ける。 ・・・ホント、自分自身をたまに恨みたくなるよ。 その後、箒と束の両親も翠屋にやって来て、俺は篠ノ之家の人達に接客をする事になった。 俺が、束や箒と話している様子を見て、父さん達が微笑みながらその様子を見ていた。 ------------------------------ 裕「・・・今日も疲れた。」 篠ノ之家の人達への接客を終え、バイトも終わった俺は今、疲れた顔をしているに違いない。
/284ページ

最初のコメントを投稿しよう!

195人が本棚に入れています
本棚に追加