雪の中の君

PROLOGUE

｢きっとこれからできるようになるよ｣

｢ほんとに･･･｣

｢うん！だからうちで
暖かいコーヒー飲みなよ。しもやけも痛いでしょ？｣

｢うん･･･｣

この子に飲ますコーヒーは飲みやすいようにうんと甘くしてあげよう。おいしいものを飲めばきっと笑ってくれるはずだ。

｢さ、行こう｣

僕は男の子の手をとって
歩きだした。

なぜか足どりはとても軽かった。