PROLOGUE

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「君、一人?お父さんやお母さんは?」 「マーマもパーパも、いないよ。昔、とおいところに出かけていっちゃった。 どうしてそんなこときくの」 「・・・じゃあ、お家はどこ?」 「お家なんてないよ。だから、なんでそんなこときくの」 「・・・」 きっとこの子は孤児なのだろう。擦り切れた靴としもやけた手、薄汚れたコートを最初に見た時にまさかと思ったが、きっとそうだ。
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