episode1

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流石に智世も心配になり、 俺の頭を撫でる。 うん。この二人は本当に 可愛いくていい子な弟達だ。 本当なら抱きしめている ところだが、 今はそんな 気力は全くなくなっていた。 (ごめんよー;) 嘘だろ… 俺は放心状態になっていた。 嘘だ… 俺が落ちるはずがない… これは 自惚れてるわけじゃない。 だってな? 楼彗高校に受かったんだぞ? あの全国でもトップレベルの 私立高校だ。 幼稚園から大学まであり、 外部生なんて滅多に入れない為 入試もめっちゃ難しいんだぞ? そこを合格して… 何で旭川高校が不合格…。 俺は胸が熱くなる。 だって… 母さんだってあんな笑顔でさ… 絶対合格したって思うだろ… なのに… 「落ちた…」 俺の呟きに 砦斗と智世が気がつき、 俺を見て息を呑む気配がした。 母さんと父さんも言い争い?を 止め、 俺を見て固まっていた。 ぽちゃっ… ベッドのシーツに 小さな染みがつく。 そして次々と増える。 俺は泣いていたんだ。 .
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