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流石に智世も心配になり、
俺の頭を撫でる。
うん。この二人は本当に
可愛いくていい子な弟達だ。
本当なら抱きしめている
ところだが、
今はそんな
気力は全くなくなっていた。
(ごめんよー;)
嘘だろ…
俺は放心状態になっていた。
嘘だ…
俺が落ちるはずがない…
これは
自惚れてるわけじゃない。
だってな?
楼彗高校に受かったんだぞ?
あの全国でもトップレベルの
私立高校だ。
幼稚園から大学まであり、
外部生なんて滅多に入れない為
入試もめっちゃ難しいんだぞ?
そこを合格して…
何で旭川高校が不合格…。
俺は胸が熱くなる。
だって…
母さんだってあんな笑顔でさ…
絶対合格したって思うだろ…
なのに…
「落ちた…」
俺の呟きに
砦斗と智世が気がつき、
俺を見て息を呑む気配がした。
母さんと父さんも言い争い?を
止め、
俺を見て固まっていた。
ぽちゃっ…
ベッドのシーツに
小さな染みがつく。
そして次々と増える。
俺は泣いていたんだ。
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