Prologue

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「で?」 俺は聞くと、 母さんは首を傾げる。 イラッ「だから何のよう?」 何首傾げてんだよ! こっちが聞きたいっつうの! そうだった!と言いながら、 手に持ってた紙を渡す。 何だこれ? 「それは、  滑り止めで受けた  高校の通知よ。」 何で俺が思ったことわかるか しらないが、 母さんはそうニコッと笑って 言ってきた。 「……あぁ。  あれだ、楼彗高校か…」 納得してから、 封筒ならぬ手紙をジーと 見つめた。 楼彗高校は私立の中で 選んだたった一つな 滑り止めの高校だ。 滑り止めっていっても、 別に公立の高校に行く つもりだからいいのだが。 やっぱり緊張するーー!; 両手の力を入れて手紙を握り、 ごくりっと喉を鳴らした。 落ちてたら落ち込むな… いや、別に行くつもりないし! でも落ちたら凹むな…。 少し躊躇したが、 意を決して ゆっくり手紙の裏を向け、 封を開けようと手を伸ばす。 「あっ!  兄貴、おめでとう。  一先ず  公立落ちても安心だな。」 声を辿ると、 開けっ放しのドアの外に 男がいた。 俺の中学生の弟の 雪比良 砦斗(サイト)。 長めの黒髪をさらさら靡かせ、 まだ幼いだが顔は整っている。 将来は有望だろう。 背丈も多分170ある。 手足も長く、 モデルくらいいいだろう。 切れ長の目は 1番のポイントである。 因みに中学生二年生だ。 もう一度言うぞ、 こいつは170あるんだ。 中二で170って、 有り得ないよな?; 俺、兄貴なのに 抜かされてんだぜ? しかも、小学生のころからすでに俺より高くなっていた… 悲しすぎるだろ?; .
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