プロローグ

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「答えになってないなー 麻由子。イヒヒヒヒ… だからって何でこんな所 走ってんだって聞いてんだよ」 「呼び捨てにしないでよ、 変態ストーカー!!」 まゆこと呼ばれた女は 体を震わせながらも、 仁王立ちで 男を睨み付けている。 「麻由子~。 お前女子高生の頃はホントに 可愛らしかったのによ。 最近生意気だぞ! 可愛くない」 男の声のトーンが落ちた。 威嚇(いかく)するように 肩をいからせている。 「だったらもう消えれば!? 何年も付きまといやがって。 私の我慢も もう限界なの!!!」 「可愛くないんだよ!!!!」 男も怒鳴った。 「お前はそんなんや なかった。 優しくて!可憐(かれん)で! いつも輝くような笑顔で! 天使のようやった。 それがこんな……」
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