1569人が本棚に入れています
本棚に追加
長いきらびやかな金糸の髪は 両端で括られ
その切れ長ではあるが大きな紅い瞳が印象強い。
しかし、眉は不機嫌そうに逆ハの字に傾いている。
やはり、その身長通りの小柄の少女であった。
「戦果は如何でしたか…?」
従者が深々と頭を下げて言った。
少女特有の高い声が妖艶に唇を動かした。
「くく…所詮は人間。
騎士一個師団との戦なぞ児戯に等しい。
殺す価値もない故に
屈辱のまま生かしておいてやったわ。」
「…さすがでございます。」
少女。しかし、彼女は魔王。その力は圧倒的でもはや人間の敵うレベルでは無かった。
最初のコメントを投稿しよう!