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2001年3月11日午後14時46分、東北地方太平洋沖を震源とする地震が発生した。
今現在13日朝6時の段階で、この地震とそれに伴う津波による死者の数は二百とも三百とも言われ、行方不明者を加えるとその数は九百名を超えるようだ。状況が明らかになるにつれ、残念ながらその数はもっと増えるのだろう。
亡くなったすべての人が、それぞれの次のいち日を翌日も生きると、そう信じて疑うことは無かったにちがいない。
喪われたのは、当たり前の次のいち日。ひとりひとりそれぞれの、ささやかなしあわせ…。
その総ての“たいせつさ”には、オレの想像力など到底及ぶべくもない。せめて自らの存在の儚さに思いをいたし、人の智恵やちからで抗うことのかなわない自然のちからに畏れおののきながら、自らに与えられた命の価値…そのかけがえのなさを胸に刻む。
当たり前のものなど、ほんとうは何もない。
ありふれた命など、誰も、何処にも、決していないのだ、と。
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