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仕方ないだろ?
俺は健全な男子高校生なんだぜ!? 普通の男子高校生だって、エッチな雑誌やDVDくらい持ってるだろ?
まぁ、俺のアパートにはDVDプレイヤーはおろかテレビすらないがな。
公輝は呆れたように俺を見つめ、
「ちゃんと仕舞っとけよ……。俺だったから良かったものの……」
「す、すみません……。気を付けます……」
明らかに正しい事をいわれた気がする。
公輝と話してみて思ったが、何故今まで話が出来なかったのか、と思うほど話しやすかった。
高圧的な態度は表面だけで、俺からもっと積極的に話しかけていれば――公輝はちゃんと答えてくれていたのか?
けれど今となっては過ぎた事でどうしようもない。
俺の公輝を見る目が『夜更かしや夜遊びをする非行少年』として写っていたから、余計に話しかけ辛かったのだろうか。
折角、同じ血を分けた兄弟として生まれたのだから、もっと仲良くするべきだろう。
――公輝は手慣れたように、床に散らばっていた衣類を洗濯カゴに放り込み、
「洗濯機どこにあんの?」
何もしていない俺に対して文句もいわず、一人頑張ってくれていた。
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