[1] 初夏

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 仕方ないだろ?  俺は健全な男子高校生なんだぜ!? 普通の男子高校生だって、エッチな雑誌やDVDくらい持ってるだろ?  まぁ、俺のアパートにはDVDプレイヤーはおろかテレビすらないがな。  公輝は呆れたように俺を見つめ、 「ちゃんと仕舞っとけよ……。俺だったから良かったものの……」 「す、すみません……。気を付けます……」  明らかに正しい事をいわれた気がする。  公輝と話してみて思ったが、何故今まで話が出来なかったのか、と思うほど話しやすかった。  高圧的な態度は表面だけで、俺からもっと積極的に話しかけていれば――公輝はちゃんと答えてくれていたのか?  けれど今となっては過ぎた事でどうしようもない。  俺の公輝を見る目が『夜更かしや夜遊びをする非行少年』として写っていたから、余計に話しかけ辛かったのだろうか。  折角、同じ血を分けた兄弟として生まれたのだから、もっと仲良くするべきだろう。  ――公輝は手慣れたように、床に散らばっていた衣類を洗濯カゴに放り込み、 「洗濯機どこにあんの?」  何もしていない俺に対して文句もいわず、一人頑張ってくれていた。  
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