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中学生の家出なんて珍しい事じゃない。
ましてや、あの公輝だ。
いつか家出するだろうとは思っていたし、さして驚きもなかった。
親父からのメールは検討外れも甚だしい。
《公輝が家出した。お前の所に来ていないか?》
来るわけないだろ。
俺を遠巻きにしているのだから、逆に来る方が驚きだ。
一応、このアパートの住所は知っているらしいが、だからといって公輝がやって来る確率はゼロに近い。
それに家出するなら友達やら、先輩やら、公輝には何かしらの友人が居る。
その選択肢の中で、俺を選ぶ確率は皆無だ。自分でいってて、悲しくはなるが……。
親父には申し訳ないが、
《検討違いだ。他を当たってくれ》
と、メールで返答した。
親父も薄々分かっていた事なのか、それきりメールの返事は送られて来なかった。
が――
《健斗がアンタに会いたいみたいよ》
今度は母さんからメールが届いた。
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