0人が本棚に入れています
本棚に追加
健斗(けんと)は俺達の兄弟で末っ子の小学二年生。
一言でいうと天使だ。
物凄く可愛いから。
何をするにも『兄ちゃん、兄ちゃん』って。公輝とは正反対だ。
悪さもしないし、口も悪くないし、一番は良く懐いてくれる事だろう。
実家にいた頃は年がら年中、俺の部屋で健斗は寝ていた。
というか、夜になると枕を持って『一緒に寝ていい……?』と、頬を赤く染めてやって来るものだから、断りきれなくて。
別に断る理由もないが。
唯一、健斗が懐かなかったのは公輝くらい。
公輝は健斗を構っていたが、健斗は物凄く嫌そうな顔をしていたし、その都度俺に助けを求めに来たし。
で、そのせいか俺は公輝に睨み付けられるし。
普段からあれだけ公輝の態度を目の当たりにしていたら、健斗もそりゃ嫌になるだろう。
口悪いし。
公輝に対しての健斗は恐怖というより、嫌悪が強かったようだ。
最初のコメントを投稿しよう!