能力者の少年

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此処は瓜原学園 ギアを使う人達が通う学校である。 カッカッカッ 教師がチョークを使い黒板を書いている。 いたって普通の学校の風景だが一つ違うのがチョークが浮いている事だけだ。 皆、それが当たり前のように授業を聞いている。 「この公式はテストに出て来るぞ。よく憶えとけ。」 まぁ、そんな中、今年に瓜原高校に入った私こと風宮 志蓮(かざみや しれん)は授業を聞かず爆睡中です。 「じゃあ、この問題を風宮、解いてみろ。」 「先生、志蓮は只今爆睡中です。」 「分かった。賀川、殺してもいいから起こせ。」 「分かりました。何ボルトまでいいですか?」 やばい何か嫌な予感がする。 「殺す勢いで殺れ。」 「分かりました。」 先生、殺しちゃダメだ。 それにやるの漢字が違う。 そしてそこは分かったらいけない筈だ。 俺の願いとは裏腹に隣からバチバチと雷の音がし始めた。 「志蓮、起きなさいよ。」 そして、雷を纏ったであろう手を俺の背中に置いた。 バリバリバリバリ!! 「ぎゃああああああ!!」 多分、骨が透ける程の電撃をくらった。 アニメとかマンガの主人公は平気だったけど、現実は結構痛いね。 「何すんだ美鈴!!死にかけたぞ!!」 俺はさっき雷を放った女子に叫んだ。 この女子の名は賀川 美鈴(かがわ みすず)。 一応俺の幼馴染だ。 黒く綺麗な髪が腰まであり顔も綺麗な女の子だ。 「死んでないから大丈夫。ちゃんと手加減したし。」 美鈴は何とも思わないようだ。 なんて酷い幼馴染だろう。
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