終業式

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それを冷静に見ていると、友人が関心したように溜息を吐く。 「はー、会長ってホントにモテるよな~。 俺らはノンケだから嬉しくないけど」 「……まぁな」 「会長って言えばこの前補佐に選んだ一年を生徒会活動外の時間でも呼び出して仕事手伝わせてるらしいな。 そんなことしてたら人気下がるはずなのになんで会長だと許されるのかねー?」 「……仕事だから仕方ないだろ?」 「でもさー、就寝前とかにも呼び出されるらしいぜ? 普通ありえないだろ」 "俺だったら文句言いまくるね! 実際は無理だけど!"とヘタレ発言をする友人を無視して歩き出す。 知りたくないことを聞かされて気分は更に急降下していた。 別に補佐の一年は恋人持ちで有名だから浮気を気にしているわけじゃない。 (俺には連絡一つもないんだけど……) 付き合いだしてから一度も、俺は会長と会うどころかケータイで連絡をとることすらなかった。 ……これって本当に付き合っていることになるんだろうか。 俺が言うのもお門違いだとは思うけど、でも少なくとも会長は好きだったんだよな? (そのレベルの好きってことなのか?) このままだとフェードアウトしそうで気が焦る。 こっちからメールをすれば良いんだろうか。 でもなんて書き始めれば良いのか分からなくて、悩んでいく程ドツボにハマっていく。 教室について自分の席に座っても思考の海から逃れることは出来なくて、結局日直が号令をするまで悩んでいたけど何も浮かばなかった。 こんな気持ちで夏休みを迎えるのか俺。
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