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ガチャッ!
ドタドタドタドタッ!
え………
何の音…?
「来たみたいね」
「え?」
バンッと大きな音をたてて美那の部屋のドアが開いた。
「琉乃っ…」
「姿雪くん…」
汗だくの姿雪くんがすごい顔で私の肩を掴んだ。
「大丈夫…?」
「え、何が?」
「何って……歩希さんのことだよ!」
美那は取り乱す姿雪くんを見てビックリしている。
「姿雪…っ落ち着きなよ…!」
姿雪くんの腕を引っ張る美那の手を、姿雪くんは振り払う。
「美那は黙ってろ!」
「っ…」
美那の傷ついた顔を見た姿雪くんはハッとして、髪をグシャグシャと掻き毟った。
「悪い…………琉乃、外にいこう。話がある」
「やっ…ちょ、姿雪くん!」
私の腕を強引に引っ張って美那の家を出た。
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