通じた想い

6/15

706人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
ガチャッ! ドタドタドタドタッ! え……… 何の音…? 「来たみたいね」 「え?」 バンッと大きな音をたてて美那の部屋のドアが開いた。 「琉乃っ…」 「姿雪くん…」 汗だくの姿雪くんがすごい顔で私の肩を掴んだ。 「大丈夫…?」 「え、何が?」 「何って……歩希さんのことだよ!」 美那は取り乱す姿雪くんを見てビックリしている。 「姿雪…っ落ち着きなよ…!」 姿雪くんの腕を引っ張る美那の手を、姿雪くんは振り払う。 「美那は黙ってろ!」 「っ…」 美那の傷ついた顔を見た姿雪くんはハッとして、髪をグシャグシャと掻き毟った。 「悪い…………琉乃、外にいこう。話がある」 「やっ…ちょ、姿雪くん!」 私の腕を強引に引っ張って美那の家を出た。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

706人が本棚に入れています
本棚に追加