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side.美那
2人のいなくなった私の部屋。
姿雪に振り払われた手がジンジン痛む。
「琉乃には……こんな扱いしないよね」
姿雪は琉乃の手を振り払ったりしない。
絶対に。
だって姿雪は琉乃のことが好きだから。
私は昔、姿雪と付き合っていた。
姿雪は小学生の時からの腐れ縁のようなもので、中学から高校までずっと一緒にいた。
私の初恋は姿雪。
今までも、これからも……
私は姿雪が好き。
だから、姿雪が琉乃を好きになったのはすぐにわかった。
“あ……姿雪が取られる”
そう思った私は、琉乃と仲良くなることにした。
私は最低だ。
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